18世紀のイギリス でバラッド詩という新しいタイプの詩が生まれ、以来、今日まで独特のバ ラッド模倣詩が生み出されて来ました。当ホームページ「英国バラッド詩アーカイブ」は、バラッド詩研究の基盤を整備するために、製作者が知りうる限りでの バラッド詩を網羅的に蒐集したものであります。

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ラドヤード・キプリング (Rudyard Kipling, 1865-1936)



1865 年12月30日にインドのボンベイ (Bombay) で生まれたイングランドの小説家、詩人。教育はイングランド本国で受け、1882年から89年 までインドでジャーナリストとして活動、同時に現地の題材から詩や小説を書きインドの新聞に掲載し始めた。インド在住のイギリス人と現地の人々の生活を描 いた短編集 Plain Tales from the Hills (1888) や唯一の長編 Kim (1901) などを易しい文体で書き、一般民衆の人気を集めた。また讃美歌と伝承バラッドの影響の濃い彼の作品も人気となりベストセラー作家となり、「非公式の桂冠詩人」とも言われた。1907年にはノーベル文学賞を受賞した。代表的な詩集は Barrack-Room Ballads and Other Verses (1892) であり、勇気や忠誠心、戦場での苦難などイギリス兵の心情を的確に表現した作品として讃えられている。

彼 は13世紀に実在した予言者で詩人のアースルドゥーンのトマス (Thomas of Erceldoune) をもとにした伝承バラッド “Thomas Rhymer” からモチーフと人物を借りて “The Last Ryme of True Thomas” を書いた。“Thomas Rymer” については幾人もの詩人が詩を書いているが、キプリングのトマスは人間の驕りを諌め、世俗の権威を否定する堂々たる予言者像を表現している。  (M. I.)

原詩(英詩) 訳詩
1. The Ballad of Boh Da Thone 1. 親玉(ボー)ダ・ソーンのバラッド
2. The Ballad of East and West  
3. The Ballad of Fisher’s Boarding House  
4. The Ballad of Minepit Shaw 4. マインピットの森のバラッド
5. The Ballad of the “Bolivar” 5. 貨物船「ボリバー号」のバラッド 
6. The Ballad of the Cars 6. 自動車の唄
7. The Ballad of the “Clampherdown” 7. 戦艦クランパダウン号のバラッド 
8. Cain and Abel 8. カインとアベル
9. A Code of Morals 9. 妻恋通信
10. Danny Deever 10. ダニー・ディーバー
11. Dinah in Heaven 11. 天国のダイナ
12. Eddi’s Service 12. エディの勤行(おつとめ)
13. The English Way  
14. The Fall of Jock Gillespie 14. ジョック・ギレスピーの陥落
15. The Gift of the Sea 15. 海からの贈り物 
16. The Grave of the Hundred Head 16. 首塚
17. Lament of the Border Cattle Thief 17. 辺境の牛盗人(ぬすっと)嘆き節
18. The Last of the Light Brigade 18. 軽騎兵隊の生き残り
19. The Last Rhyme of True Thomas 19. 正直者トマスの最後の唄
20. The Last Suttee  
21. Loot 21. 徴発
22. Municipal 22. 小役人
23. Our Lady of the Sackcloth 23. 粗衣(あらころも)を縫(ぬ)ったマリアさま
24. The Peace of Dives  
25. Pink Dominoes 25. 桃色仮面
26. The Rhyme of the Three Captains 26. 大英帝国文士三羽がらすの唄
27. The Rhyme of the Three Sealers 27. 三艘のオットセイ密猟船の唄
28. Rimmon 28. リモン
29. The Sea-Wife 29. 海のおかみ
30. Soldier, Soldier  
31. The Truce of the Bear 31. 熊野郎の空涙
32. The Widow’s Party 32. 後家さん陛下の茶会