アンドルー・ラング (Andrew Lang, 1844-1912)
スコットランドの詩人、文芸評論家。1844年3月31日、ボーダー地方の名家の子としてセルカーク (Selkirk) に生まれる。エディンバラ・アカデミー、詩作を始めたセントアンドルーズ大学、グラスゴー大学、オックスフォード大学ベイリオルカレッジで教育を受け、 1868年から74年まではオックスフォード大学マートンカレッジのフェローとして、神話、儀礼、トーテミズムを研究した。75年にロンドンに移り、当代 の最も著名な文人として活躍した。出版した詩集には Ballads and Lyrics of Old France (1872)、Ballads in Blue China (1880, 1881) などがある。他方で、共同散文訳 Odyssey (1879) や Iliad (1883) を出版。また、The Gold of Fairnilee (1888) やThe Blue Fairy Book (1889) を著わして、広い人気を博した。ラングは、バラッドの起源をめぐる論争で活躍し、チャイルド (F. J. Child) とガマリ (F. B. Gummere) に賛同して、共同体起源説を支持した。 (H. N.)