H・W・バンベリー (H. W. Bunbury, 1750-1811)


イングランド、サフォーク州生まれ。芸術家、風刺画家として知られる。ベリー・セント・エドマンズ校、ウェストミンスター校で学ぶ。学生時代から芸術と風刺的ユーモアに関心を抱いていた。彼の作品 La cuisine de la poste は 1770年にロイヤル・アカデミーに展示され、彼の作品の熱心な蒐集家であったウォルポール (Horace Walpole) は、バンベリーを「第2のホガース」と呼び、ユーモアあふれるカリカチュアで人気を博していた。1771年、ゴールドスミス (Oliver Goldsmith) に ‘Little Comedy’ と呼ばれていたキャサリン (Catherine Horneck) と結婚し、レノルズ (Sir Joshua Reynolds)、ギャリック (David Garrick) らと親交を深める。

バンベリーの文学活動についてはあまり知られていないが、彼は当時流行していたゴシック趣味を攻撃するようなパロディ詩をつくっており、“The Grey Little Man” は、ゴシック作品のコレクションである M. G. Lewis 編纂のThe Tales of Wonder (1801) に収められている。バンベリーは、同じ時期に出版された作者未詳の Tales of Terror (1801) とTales of the Devil (1801) の挿絵を描き、また作者であるとも言われている。 (N. M.)

原詩(英詩)  
1. The Little Grey Man