ジョージ・ゴードン・バイロン(George Gordon Byron, 1788-1824)


1788年1月22日、ロンドンに生まれたロマン派詩人。1798年、第5代バイロン男爵が亡くなったため、第6代目を継いだ。そのため通称 Lord Byron’ とも呼ばれる。1807年に出版した最初の詩集 Hours of Idleness が雑誌 Edinburgh Review で酷評され、その反撃として1809年に風刺詩 English Bards and Scotch Reviewers を出版した。同年からヨーロッパ各国を旅し、その頃に書き始めたヨーロッパを流浪する青年を主人公とした Child Harold's Pilgrimage (1812-18) は厭世的であり、異国情緒にもあふれ、風刺詩の要素もあり、大好評を博し人気詩人となった。1816年にイングランドを去り、スイスにて同じロマン派詩人シェリー (P. B. Shelley) との親交が始まった。バイロンのバラッド詩 Oscar of Alva は伝承バラッド The Twa Sisters” (Child 10) や The Twa Brothers (Child 49) に見られる姉妹・兄弟間の争いという伝統的テーマを扱っている。また、その文体にも伝承との類似点があり、感情を表す語句を排すなど伝承バラッドの 特徴が良く活かされている。 (M. I.)

原詩(英詩)  
1. “Beware! Beware! of the Black Friar”  
2. The Destruction of Sennacherib  
3. The Devil’s Drive  
4. “The Good Night”  
5. Oscar of Alva  
6. A Very Mournful Ballad on the Siege and Conquest of Alhama