ジェラルド・グリフィン (Gerald Griffin, 1803-40)


アイルランドの劇作家、小説家、詩人。1803年リムリック (Limerick) に生まれる。1823年に劇作家になろうとロンドンへ渡るが、処女作The Tragedy of Aguire(今は残っていない)はマクリーディ (William Macready) に拒否され、極貧生活を送る。唯一残る戯曲Gisippus (1842) は、グリフィンの死後、マクリーディによりドルリーレーン劇場で上演され、成功を収める。

信頼する友人ジョン・ベーニム (John Banim) のTales by the O’Hara Family (1825) に触発され、戯曲から地方を描く小説に転向し、Holland-Tide (1827) を書く。この頃からダブリンとロンドンを行き来する生活を送る。

1829年、彼の子供時代にカトリック社会に起きた殺人事件から着想を得た犯罪小説The Collegiansを出版。その後も、The Rivals (1829), Tracy’s Ambition (1829), The Duke of Monmouth (1836) を執筆。また、Tales of Munster Festivals (1827), Tales of My Neighbourhood (1835), Talis Qualis, or Tales of the Jury Room (1842) などの短編集も書いている。

詩作となると、小説ほどの成功は収めなかったが、有名な ‘Aileen Aroon’ はテニスン(Alfred Tennyson)に絶賛されることとなる。 (N. M.)

原詩(英詩) 訳詩 
1. The Bridal of Malahide 1. マラハイドの婚礼