フレデリック・ロッカーランプソン (Frederick Locker-Lampson, 1821-95)



イングランドの詩人。ロンドンの Greenwich Hospital で生まれる。そこは、1694年に設立された英国海軍病院で、父親がその病院の文民理事をつとめていた。ロッカーランプソンのライトヴァース (light verse) は、London LyricsLyra 
(1857) や Elegantiarum (1867) などの詩集に収められているが、彼はプライアー (Matthew Prior, 1664-1721)、ゴールドスミス (Oliver Goldsmith, ?1730-74)、プレード (Winthrop Mackworth Praed, 1802-39)、カルヴァリー (Charles Stuart Calverley, 1831-84)、ドブソン (Henry Austin Dobson, 1840-1921) らと共に「社交詩」(vers de socie´te´) を得意とした詩人としてその名を残している。「社交詩」とは、、社交界の出来事を軽妙優雅、皮肉を交えた調子でうたい、ある時は会話 体で、ある時は「ビラネル」 (villanelle:フランス起源の牧歌詩の詩型で、5つの3行連句の後に1つの4行連句が続く19行から成り、全体は2 つの韻でまとめられるもの) や「ロンドー体」(rondeau:3連10または13行2脚韻の詩で、最初の語が2度リフレインとして用いられるもの) などの複雑な詩型を採用したりする。 (M. Y.)

原詩(英詩)  
1. Unfortunate Miss Bailey