トマス・ムア (Thomas Moore, 1779-1852)


 

ア イルランドの詩人。1779年ダブリンに生まれる。カトリック教徒の入学が許可されて間もないトリニティ・カレッ ジ (Trinity College) で法律を学び、そこでユナイテッド・アイリッシュメン (United Irishmen) の指導者ロバート・エメット (Robert Emmet) と知り合い、数多くの政治的、歴史的散文、詩作品を産み出すこととなる。1811年にはバイロン卿 (Lord Byron) と出会い、親交を深めていった。

ムアは、エドワード・バンティング (Edward Bunting) が蒐集した伝統的メロディに歌詞をつけ、Irish Melodies (10 巻, 1808-34) を制作・出版したことで最もよく知られている。これには、日本でもなじみのある『庭の千草 ("The Last Rose of Summer")』も含まれている。このコレクションは大きな反響を呼び、ムアをアイルランドの国民的詩人とした。 (N. M.)

原詩(英詩) 訳詩
1. A Ballad: the Lake of the Dismal Swamp 1. ディズマル・スワンプ湖のバラッド
2. By That Lake, Whose Gloomy Shore 2. 薄暗いあの湖のそばには
3. The High-Born Ladye 3. 高貴な乙女
4. Little Man and Little Soul 4. 小さな男と小さな魂
5. The Song of O’Ruark 5. オロークの歌