リー・ハント (Leigh Hunt, 1784-1859)
1784年10月19日、ロンドンで貧しい牧師の子として生まれたイングランドの詩人、随筆家、ジャーナリストで批評家。クライスツホスピタル (Christ’s Hospital) で教育を受け、キーツ (John Keats) と同じく多読により力をつけていく。この頃、好きだった詩人トムソン (James Thomson) やスペンサー (Edmund Spenser) を模倣して “Winter”、“The Fairy King” などの詩を書き、卒業後1801年に出版したJuvenilia に収められた。またMorning Chronicle など多くの雑誌に詩を発表した。
1808年には兄と共に雑誌The Examiner を 創刊し、編集を務めた。この進歩的な雑誌によりシェリー (P. B. Shelley) やキーツなど若い詩人たちが世に紹介された一方で、摂政皇太子を嘲る記事により投獄された。バイロン (George Gordon Byron)、シェリー、キーツとの交友が知られている。
The Story of Rimini (1816) など多くの詩や小説を残しており、随筆家としても軽妙な語り口で知られている。Autobiography (1850) はカーライル (Thomas Carlyle) から絶賛された。彼はロビン・フッドをモチーフにしたバラッドを書いており、自由主義の雑誌編集者らしいアウトローに対する共感が読み取れる。 (M. I.)